1)漫画

 

 ご挨拶

 漫画は大学の世界でも研究される対象となっています。少しでもその発展の役に立つならということで、今まで読んだ作品(わずかしかありませんが)紹介しておきます。手塚治虫全集を所有しているので、必要な九大関係者にはお貸しします。
 小学校から大学まで、漫画週刊誌の類にはほとんど触れてきませんでした。だから20代になって読む名作はどれにも感激してしまって、以来力作を中 心に読んでいくこととなったわけです。きっかけは手塚治虫の「火の鳥」シリーズです。文庫で小説を読むのが好きだったのですが、漫画の文庫化とともに漫画を読むように変わってしまいました。世の漫画好きの人には遠く及ばない読書量ですが、秀作に囲まれて幸せです。映画と違って、評判のよいものしか見ていく 余裕がなさそうです。例外は手塚治虫で、全作を読みました。

 

 私のベストテン

1  火の鳥(手塚治虫)
2  三国志(横山光輝)
3  ガラスの仮面(美内すずえ)
4  沈黙の艦隊(かわぐちかいじ)
5  美味しんぼ(雁屋哲、花咲アキラ)
6  キャンディキャンディ(水木杏子、いがらしゆみこ)
7  風の谷のナウシカ(宮崎駿)
8  風と木の詩(竹宮惠子)
9  日出処天子(山岸凉子)
10 銀河鉄道999(松本零士)

 

 読んだ作品

赤字は最優秀、桃字は優秀

◆有吉京子
 スワン-白鳥(秋田文庫):バレエをよく取材している。素晴らしい出来だ。

◆いがらしゆみこ
  アンナ・カレーニナ(中公文庫コミック版):翻案物の限界を感じる。愛に生きるのはいいが、幾分陳腐。
  和泉式部日記(マンガ日本の古典6・中央公論社):和歌を利用した恋愛物語だ。
  キャンディキャンディ(コミック版中公文庫)原作:水木杏子:捨子が苦労し幸せを掴む典型的少女漫画。佳作に涙。
  ジョージィ!(中公文庫コミック版)原作:井沢満:自分のルーツと恋を追う女の子の冒険。じっくり描いて欲しい。
 とはずがたり(マンガ日本の古典13・中央公論社):鎌倉時代の宮廷の愛欲の世界。描き方が甘い。
 ボヴァリー夫人(中公文庫コミック版):フローベール原作の不倫ものだが俗っぽい出来に不満。
 メイミー・エンジェル(中公文庫コミック版):のりはキャンディ・キャンディの西部劇だな。悪くない。
 ロミオとジュリエット(マンガ世界の文学2・世界文化社):異星人による一連の事件の記録という形の面白い形。

◆池田理代子
 池田理代子短編集・:記入待ち
 オルフェウスの窓(集英社文庫):これだけ重層的で面白い大河ドラマもなかろう。愛のドラマとしても一級だ。
 女帝エカテリーナ(中公文庫コミック版):18世紀ロシアの女帝エカテリーナ2世の愛欲と権力闘争の物語。
 天の涯まで-ポーランド秘史(中公文庫コミック版):面白い題材だが、やや小粒で迫力不足。
 ニーベルンクの指輪(集英社YOU漫画文庫)絵は宮本えりか:ワーグナー歌劇を思い出す。ナチ絡みの新趣向が面白い。
 ベルサイユのばら(集英社文庫):名作だ。オスカルとアンドレとフランス革命の話。両性具有がどきどきする。
 ベルサイユのばら外伝:<読了記入待ち>

◆諌山創
 進撃の巨人(講談社コミックス):巨人の攻撃に備え城壁の中に残り住む人類の戦いの記。謎が奥深く、知的に楽しい。

◆石ノ森章太郎
 仮面ライダー(中公文庫コミック版):昔のテレビを懐かしく思い出す。変身物の代表作と言っていいだろう。
 原始少年リュウ(竹書房文庫):リュウ3部作第2作。爬虫類との闘いの中に古代文明と地球外生命をからめる。
 古事記(マンガ日本の古典1・中央公論社):漫画への翻案が珍しく成功してる。古事記の世界もこうして読むと面白い。
 サイボーグ009(秋田文庫):石ノ森代表作と言っていいだろう。濃密な絵で人間の本質に迫る人造人間もの。
 009ノ1(中公文庫コミック版):サイボーグ009の女性主人公版といったところだ。
 縄と石捕物控:<読了記入待ち>
 番長惑星(竹書房文庫):リュウ3部作第3作。パラレルワールドで敵と戦う番長の物語。
 マンガ日本の歴史(中公文庫):全55巻。ダイジェストながら軽すぎない出来映え。
 リュウの道(竹書房文庫):リュウ3部作第1作。滅亡した未来の地球に着いた少年の運命は? 

◆一条ゆかり
 砂の城(集英社文庫):いかにも少女漫画だが素晴らしい愛の物語だ。死んだ恋人の子と結ばれる。

◆伊藤えりか
 ニーベルンクの指輪(集英社YOU漫画文庫)原作・脚本・構成は池田理代子:ワーグナーに加えナチ絡み新趣向が面白。

◆伊藤結花理
 千夜一夜物語(マンガ世界の文学4・世界文化社):シャハラザードの語るシンドバット等3つの物語。

◆伊万里すみ子
 カルメン(マンガ世界の文学5・世界文化社):自由に生きる女カルメン。奔放と情熱の果てに破滅。出来は不調。

◆宇佐崎シロ
 アクタージュAct-age(集英社):役になり切ってしまう少女の役者としての成長。内容の出来がよい。

◆楳図かずお
 おろち(秋田文庫):不思議な力を持った少女を通して人間の引き起こす恐怖を描く。恐い。
 恐怖:<読了記入待ち>
 こわい本(朝日ソノラマ楳図かずお恐怖文庫):何冊かのシリーズだが、サイキックホラーとして優秀。絵も暗く濃密。
 洗礼(小学館文庫):母親が娘を育て脳を入れ替えて若返ろうとする恐怖のストーリー。
 まことちゃん:未読

◆浦野千賀子
 アタックNo.1(ホーム社漫画文庫):バレーボール漫画の草分け的存在だろう。後半急ぎ過ぎだが引きつけられた。

◆大島弓子
 綿の国星:子猫が主人公のファンタジー。ちょっと甘すぎるけれど、不思議な魅力がある。

◆お茶漬海苔
 姫1(蒼馬社蒼コミックスブラック文庫):恐い話だ。絵も殺伐としている。現代の病的心理が露骨に描かれている。

◆かわぐちかいじ
 沈黙の艦隊(講談社漫画文庫):原潜が核管理と世界政府の為アメリカを撃破。構成力に脱帽。スゲーぞ。
 メドゥーサ(小学館文庫):安保闘争から始まって総理になった男と革命戦士の女の兄妹の激烈な話。

◆川崎三枝子
 チャタレイ夫人の恋人(マンガ世界の文学3・世界文化社):人妻との愛の話だが、原作の翻案はやはり難しい。

◆木原敏江
 雨月物語(マンガ日本の古典28・中央公論社):上田秋成の怪異文学の漫画化。悪くない。恐ろしさより情感だな。

◆くらもちふさこ
 いつもポケットにショパン(集英社文庫):音楽にかける少年の話。スポ根物的になりすぎない分少し食い足りない。
 東京のカサノバ(集英社文庫):有名人の隠し子と兄妹のようにして育った娘の恋。浅く下手くそ。

◆河野史代
 夕凪の街・桜の国(双葉社):広島の原爆の後遺症で亡くなった女性とその子孫の物語。映画版もよい。
 この世界の片隅に(双葉社):広島から軍港呉に嫁いだ女性の爆撃と原爆の経験。情感が素晴らしい。映画版も同様。

◆小島剛夕
 信長公記(マンガ日本の古典22・中央公論社):原文をそのまま使っていて漫画というより絵巻物なのでなじめない。

◆小山宙哉
 宇宙兄弟(アニメ):宇宙飛行士を目指す青年の話だが、知的ドラマとして秀逸だ。時間を無駄にした感が全くない。

◆さいとうたかを
 太平記(マンガ日本の古典18-20・中央公論社):さすが劇画唱道者、シリーズの他の作品より重厚。南北朝のいい復習。
 ゴルゴ13:未読

◆酒井美羽
 春色梅児誉美(マンガ日本の古典31・中央公論社):19世紀の江戸を舞台に調子の良すぎる色恋シンデレラストーリー。

◆坂田靖子
 堤中納言物語(マンガ日本の古典7・中央公論社):原作もこんな明るい恋物語か?軽いタッチが心地よいのだが。

◆里中満智子
 赤と黒(マンガ世界の文学1・世界文化社):スタンダールのこの大作を一冊にまとめるのはやはり無理がある。
 あした輝く(中公文庫コミック版):世界大戦の満州時代からS39年まで女性の一生を追った大河ロマン。読み応えあり!
 海のオーロラ:<読了記入待ち>
 SEE YOU AGAIN(中公文庫コミック版):
 積乱雲(中公文庫コミック版):3人の愛に燃える女性の戦前の悲しみと戦後のやさしさ。
 我が愛の記録:<読了記入待ち>

◆汐見朝子
 罪と罰(マンガ世界の文学7・世界文化社):この大作を緊張感をもってよくまとめている。原作を読んでないせいかな。

◆白土三平
 赤目(小学館文庫):江戸時代に百姓が領主に復讐。権力側の描き方に厚みがない。
 カムイ伝(小学館ゴールデンコミックス):厳しさを忘れた現代人に喝。江戸期のえた非人の惨状をリアルに描きど迫力。
 カムイ外伝(小学館文庫):カムイの抜忍としての逃亡記。時代よりは忍者の技とストーリーに重点がある。
 忍者旋風(小学館文庫):戦国の世に兵法の巻物を巡っての争い。筆者が若い頃の作品でまだ粗い。
 忍者武芸帳:影丸伝(小学館文庫):面白い。「サスケ」や「カムイ伝」への助走だが、少年を魅了したことだろう。

◆竹宮惠子
 吾妻鏡(マンガ日本の古典14, 15, 16・中央公論社):古典漫画化。さすが竹宮仲々面白い。源氏→北条の時代を描く。
 エルメスの道(中公文庫コミック版):小説の翻案や社史は面白くするのが難しいが、これは面白い。エルメスの社史。
 風と木の詩(白泉社文庫):同性愛の妖艶さに酔った。心のポルノだ。私はジルベールよりセルジュが好き。
 紅にほふ(中公文庫コミック版):日本の満州占領時代の日本人一家の物語。現地の様子がよくわかる。
 竹宮惠子SF短編集:<読了記入待ち>
 地球へ・・・(中公文庫コミック版):
 ファラオの墓(中公文庫コミック版):

◆ちばてつや
 あしたのジョー(講談社漫画文庫):燃えるボクシングもの。壮絶の一語。最後の頁の丈は平穏の境地か。

◆つげ義春
 紅い花(小学館文庫):短編集。難解さとそれにそぐわない読後の充足感が妙だ。
 ねじ式(小学館文庫):これほど変わった漫画もないだろう。真似のできない妖しげな世界だ。

◆土田よしこ 
 東海道中膝栗毛(マンガ日本の古典29・中央公論社):珍道中がギャグで楽しく読める。オリジナルかという出来。
 つる姫じゃ~!:未読 

◆つのだじろう
 うしろの百太郎(講談社漫画文庫):オカルト物。描写が直接的過ぎて現実感が薄い。
 怪談(マンガ日本の古典32・中央公論社):怖いことは全くないが、古典的怪談の知識を得るにはいい。
 恐怖新聞(秋田文庫):読むと命の縮まる新聞。つのだ作品は直截的過ぎてリアリティが弱い。
 ときめきの墓:<読了記入待ち>
 呪凶介PSI霊査室:<読了記入待ち>
 メギドの火:<読了記入待ち>

◆手塚治虫
 IL(講談社手塚治虫漫画全集262-263):謎の女ILの魔力を媒介にした男女の愛情物語。
 アトムキャット(講談社手塚治虫漫画全集309):<読了記入待ち>
 アトム今昔物語(講談社手塚治虫漫画全集240-242):「鉄腕アトム」の続編と言える。
 アドルフに告ぐ(文春文庫ビジュアル版):ヒトラーにユダヤの血との秘密を巡り弟を殺された記者の執念。読応え大。
 アヴァンチュール21(講談社手塚治虫漫画全集136):<読了記入待ち>
 アポロの歌(講談社手塚治虫漫画全集35-37):何度生まれ変わっても愛が結ばれない罰を受けた親の愛情薄き男の話。
 奇子(講談社手塚治虫漫画全集197-199):女の子を幽閉した一家を通して描く戦中戦後史。
 あらしの妖精(講談社手塚治虫漫画全集313):お姫様と顔を取り替えた少女のが活躍する時代劇。
 アラバスター:<読了記入待ち>
 アリと巨人:<読了記入待ち>
 一輝まんだら:<読了記入待ち>
 上を下へのジレッタ:<読了記入待ち>
 SFファンシーフリー(講談社手塚治虫漫画全集80):軽妙なSFの短編集。仕掛けのアイデアが面白い。
 SFミックス:<読了記入待ち>
 エンゼルの丘(講談社手塚治虫漫画全集75-76):遠洋の王国王女が陰謀で追放され記憶を失う。その後の冒険を描く。
 黄金のトランク:<読了記入待ち>
 オズマ隊長(講談社手塚治虫漫画全集114-118):正義の味方少年団物。物語+挿絵の形式でマンガと言えるかどうか。
 鬼丸大将:<読了記入待ち>
 おれは猿飛だ!:<読了記入待ち>
 火星博士(講談社手塚治虫漫画全集339):火星人襲来の話ほか1編。初期中編。
 化石島:<読了記入待ち>
 紙の砦:<読了記入待ち>
 ガムガムパンチ:<読了記入待ち>
 ガラスの城の記録:<読了記入待ち>
 来るべき世界(講談社手塚治虫漫画全集45-46):初期長編。核と戦争と怪生物の物語。
 キャプテン Ken:<読了記入待ち>
 きりひと讃歌(講談社手塚治虫漫画全集31-34):難病に隠された陰謀をその病魔に冒され追及する医師。凄い迫力。
 空気の底(講談社手塚治虫漫画全集264):狂気の世界の短編集。人間は馬鹿でみじめだ。
 グランドール:<読了記入待ち>
 グリンゴ(講談社手塚治虫漫画全集304-306):南米を舞台に苛烈な企業競争と戦争の傷跡を描くが、未完。
 ケン1探偵長:<読了記入待ち>
 拳銃天使:<読了記入待ち>
 ゴッドファーザーの息子:<読了記入待ち>
 ゴブリン公爵:<読了記入待ち>
 ザ・クレーター(講談社手塚治虫漫画全集218-220):アイデアに優れた短編集。手塚の短編にはいつも執念を感じる。
 サスピション:<読了記入待ち>
 サボテン君(講談社手塚治虫漫画全集69):ミルクを飲むと力の出る少年の西部劇。
 38度線上の怪物(講談社手塚治虫漫画全集75):初期短編集。まだアイデアというよりは活劇だ。
 ジャングル大帝:<読了記入待ち>
 ジャングルタロ(講談社手塚治虫漫画全集256):手塚版ロビンソンクルーソーだ。
 ジャングル魔境:<読了記入待ち>
 シュマリ:<読了記入待ち>
 ジェットキング:<読了記入待ち>
 ショート・アラベスク:<読了記入待ち>
 白いパイロット:<読了記入待ち>
 新世界ルルー(講談社手塚治虫漫画全集42):新世界ルルーに絡むSFサスペンス。「黄金都市」も収録。
 新撰組:新撰組に入った少年剣士を主人公に幕末を描く。
 新宝島(講談社手塚治虫漫画全集11)
 スーパー太平記:<読了記入待ち>
 スッポン物語:<読了記入待ち>
 スリル博士:<読了記入待ち>
 0マン:<読了記入待ち>
 旋風Z:<読了記入待ち>
 雑巾と宝石(講談社手塚治虫漫画全集258):ラブコメディで戦後風俗を描く。表題作他8編。
 そよかぜさん(講談社手塚治虫漫画全集314):地区同士の反目で結ばれない2人の悲劇。表題作他3編。初期中編。
 タイガーブックス:<読了記入待ち>
 大地の顔役バギ:<読了記入待ち>
 太平洋Xポイント(講談社手塚治虫漫画全集71):空気爆弾の陰謀をくじく冒険物語。
 大暴走(講談社手塚治虫漫画全集66):ロボットタンカーにされた女性の悲劇。表題作他2編。
 ダスト8(講談社手塚治虫漫画全集91-92):生命の石の争奪戦を人間の浅はかさと共に描く。
 丹下左膳(講談社手塚治虫漫画全集68):完全にコミックになっている。山中貞雄の映画でもそうだった。
 地球大戦:<読了記入待ち>
 地球の悪魔(講談社手塚治虫漫画全集9):地球侵略阻止の戦いと地下都市計画の謎。
 地球を呑む(講談社手塚治虫漫画全集259-260):飲み助の男が国際陰謀団相手の活劇。
 チッポくんこんにちは(講談社手塚治虫漫画全集317):ネズミに育てられた猫の冒険物語。
 地底国の怪人:<読了記入待ち>
 鳥人大系(講談社手塚治虫漫画全集94-95):鳥が人間に代わって地球を支配するが、やがて人間と同じ過ちを繰り返す。
 珍アラビアンナイト:<読了記入待ち>
 手塚治虫の旧約聖書物語(集英社):イタリアのテレビに向けたものの本化でカラー。
 鉄の旋律(秋田文庫):マフィアへの復讐もの。反権力短編のおまけもつく。いい出来だ。
 鉄の道:<読了記入待ち>
 鉄腕アトム(講談社手塚治虫漫画全集221-238):昔アニメでよく見た。何で裸なのだろうとよく不思議に思っていた。
 時計仕掛けのりんご(秋田文庫):自衛隊のクーデターで占拠された町の恐怖。手塚の反権力ものの傑作だ。
 どついたれ:<読了記入待ち>
 どろんこ先生(講談社手塚治虫漫画全集278):気楽な先生稼業ものってところだ。4コマ風の構成だな。
 とんから谷物語(講談社手塚治虫漫画全集382):30年前後の手堅い作品だ。自然保護の姿勢が見える。
 ナスビ女王:<読了記入待ち>
 七色いんこ(秋田書店少年チャンピオンコミックス):変装で盗む男の社会不正義制裁録。手塚の演劇教養が見られる。
 ナンバー7(講談社手塚治虫漫画全集193-196):核戦争後の地球防衛軍に入った少年の活躍を描くSF。
 虹のとりで(講談社手塚治虫漫画全集326):手塚版アラビアンナイト。他1編。
 虹のプレリュード:<読了記入待ち>
 日本発狂(講談社手塚治虫漫画全集247):ストーリー的にはちゃめちゃな幽霊話。
 人間昆虫記(講談社手塚治虫漫画全集271-272):男を食い物にしてたくましく生きる謎の女の不思議な活躍記。
 人間ども集まれ!:<読了記入待ち>
 ノーマン:<読了記入待ち>
 ハトよ天まで:<読了記入待ち>
 ばるぼら:<読了記入待ち>
 バンパイヤ:<読了記入待ち>
 陽だまりの樹(講談社手塚治虫漫画全集323-336):幕末群像。いい出来も未完。鎖国の日本を陽で朽ちる木に例えた。
 火の鳥(角川文庫):どれもずっしり。第2巻の終わり方に感激。これ以上の漫画があるだろうか。
 火の山(講談社手塚治虫漫画全集265):昭和新山の観測にまつわる半フィクション。他4編。
 ピピちゃん:<読了記入待ち>
 ひょうたん駒子(講談社手塚治虫漫画全集84):未開部族の娘を日本に連れてきて始まるユーモア騒動。他1編。
 ピロンの秘密:<読了記入待ち>
 ファウスト(講談社手塚治虫漫画全集60):手塚版ファウスト。原作通りハッピーエンドだが高尚さは全くなし。
 フィルムは生きている(講談社手塚治虫漫画全集55):アニメに燃える武蔵と小次郎という2人の若者を描く。
 フースケ:<読了記入待ち>
 不思議な少年:<読了記入待ち>
 不思議なメルモ(講談社手塚治虫漫画全集280):不思議なキャンディで大人になったり子供に戻ったり。他1編。
 ふしぎ旅行記:<読了記入待ち>
 双子の騎士:<読了記入待ち>
 ブッキラによろしく!:<読了記入待ち>
 プライム・ローズ(講談社手塚治虫漫画全集348-351):2国の争いに抗する王女の活躍。人間のさがを描き面白い。
 フライングベン:<読了記入待ち>
 ブラックジャック(秋田書店恐怖コミックス・チャンピオンコミックス):生命神秘物。大人向けに絞ると凄かろう。
 平原太平記:<読了記入待ち>
 弁慶:<読了記入待ち>
 冒険狂時代(講談社手塚治虫漫画全集40):侍が世界の冒険をする奇想天外物語。映画のパロディがいっぱい。
 冒険放送局:<読了記入待ち>
 冒険ルビ:<読了記入待ち>
 僕の孫悟空(講談社手塚治虫漫画全集12-19):手塚版孫悟空。初期の作品。
 ボンバ!:<読了記入待ち>
 マアチャンの日記帳:<読了記入待ち>
 マグマ大使:<読了記入待ち>
 マコとルミとチイ(講談社手塚治虫漫画全集273):子育て奮戦の自伝的作品。微笑ましく、手塚の子育てがわかる。
 魔神ガロン:<読了記入待ち>
 魔法屋敷:<読了記入待ち>
 漫画生物学(講談社手塚治虫漫画全集279):学習雑誌に掲載された学習漫画。「漫画天文学」も含む。
 漫画大学:<読了記入待ち>
 ミクロイドS:<読了記入待ち>
 ミッドナイト:<読了記入待ち>
 三つ目がとおる(講談社手塚治虫漫画全集101-113):古代三つ目族の子孫の少年の超能力ミステリー。かなり面白い。
 未来人カオス:<読了記入待ち>
 MW(講談社手塚治虫漫画全集301-303):日本の隠し兵器の陰謀と犯罪を楽しむ青年の話。反権力悪漢漫画。
 メタモルフォーゼ:<読了記入待ち>
 メトロポリス:<読了記入待ち>
 森の四剣士(講談社手塚治虫漫画全集323):初期の作品で、グリム童話の翻案。実は王子様だったといういつものお話。
 勇者ダン:<読了記入待ち>
 有尾人(講談社手塚治虫漫画全集254):初期の冒険物語。異なるものへの愛情を感じる。
 ユニコ(講談社手塚治虫漫画全集285-286):ビーナスに追われこの世に降りたユニコがこの世を去るまでの冒険談。
 ユフラテの樹(講談社手塚治虫漫画全集255):禁断の実を食べて超能力を得た少年少女の顛末。
 夜明け城:<読了記入待ち>
 夜よさよなら(講談社手塚治虫漫画全集325):しゃべるサボテンとの交流記他の短編集。
 ライオンブックス:<読了記入待ち>
 落盤(講談社手塚治虫漫画全集319):炭坑の落盤事故の真相は?他6編の中期短編集。
 リボンの騎士(講談社手塚治虫漫画全集4-6):男女双方の心を持つ王女が部下の陰謀を破り王位を得る。アニメで有名。
 流星王子:<読了記入待ち>
 レオちゃん:<読了記入待ち>
 レモン・キッド(講談社手塚治虫漫画全集70):初期の西部劇。お尋ね者と保安官の対決。他1編。
 ロストワールド(講談社手塚治虫漫画全集130):初期の有名なSF長編。エネルギー石をめぐっての争奪戦。
 ロック冒険記(講談社手塚治虫漫画全集7-8):近づいた鳥人の星から地球を守る少年2人の活躍。初期の長編。
 ロップくん:<読了記入待ち>

◆刀根夕子
 おもひでぼろぼろ(集英社文庫)(岡本螢作):映画と違って少女時代だけ。普通の弱い女の子の話が妙にリアルだ。

◆中沢啓治
 はだしのゲン(中公文庫コミック版):戦争と原爆の恐ろしさを背景に、少年の成長を追う。天皇制ズバリ批判等凄い。

◆萩尾望都
 あぶない丘の家(小学館文庫):いつもの謎解きがまずまず楽しめるSFもの。
 アメリカン・パイ(秋田文庫):初期の小品集。それなりに読める。
 ウは宇宙船のウ(小学館文庫):小品集だけれど、典型的な萩尾ワールドだ。SFの香りのする作品が多い。
 海のアリア(小学館文庫):宇宙人もので、サスペンスフルでよいが、最後の種明かしのインパクトが弱い。
 A-A’(小学館文庫):宇宙SFものの短編集。この人の人間心理への切り込み方は共感できる。
 恐るべき子供たち:<読了記入待ち>
 感謝知らずの男(小学館文庫):不眠症で機嫌の悪いダンサーのレヴィの物語。まずまずってところか。
 完全犯罪 フェアリー(小学館文庫):女性ダンサーの殺人事件の推理ものだが、推理にはあまり力が入っていない。
 銀の三角:<読了記入待ち>
 ケーキケーキケーキ(白泉社文庫):萩尾初期の練習作的存在。ケーキ好きの女の子がケーキ職人の道を目指す。
 ゴールデンライラック:<読了記入待ち>
 この娘売ります!(白泉社文庫):初期の作品でまだ独特の深みと妖しさがない。
 残酷な神が支配する(小学館文庫):義父に犯され続けた少年の悲劇と再生。前半のサスペンス性と後半の心理性秀逸。
 11月のギムナジウム(小学館文庫):「トーマの心臓」の原点の表題作他6編。
 11人いる!(小学館文庫):表題作は萩尾ワールドの両性具有とSFのミックス。明るい作風で楽しい。
 スターレッド(小学館文庫):火星人の少女を主人公に火星が砕けるまでを描くSF。
 トーマの心臓(小学館叢書):初めて読んだ本格的少女漫画。その純粋な精神世界に感激してしまった。
 とってもしあわせモトちゃん(小学館文庫):中身の薄いファンタジーだ。絵が雑。新聞の4コマ漫画並。
 半神(小学館文庫):<読了記入待ち>
 百億の昼と千億の夜:<読了記入待ち>
 ポーの一族(小学館叢書):出世作。吸血鬼一族の仲間となった少年の物語。妖しい萩尾ワールドの始まり。
 訪問者:<読了記入待ち>
 Marginal(小学館叢書):マザーとは何か。生殖と人間の根元に切り込むSFだ。
 メッシュ(白泉社文庫):いつもの両性具有の少年の魂の物語。なかなかよいぞ。
 モザイク・ラセン(秋田文庫):異世界での冒険談の表題作ほか2編。いつものファンタジーだ。
 ローマへの道(小学館文庫):バレエについてのいつもの繊細な心の物語だ。 

◆長谷川法世
 源氏物語(マンガ日本の古典3,4,5・中央公論社):筋はよく伝わったが、漫画的なノリがやはり出ていない。 

◆花咲アキラ
 美味しんぼ(小学館文庫)(原作:雁屋哲):食文化劣化を憂い本物志向のグルメを追う。親子の確執等人物描写も丸。

◆花村えい子
 ジェーン・エア(マンガ世界の文学4・世界文化社):この激話を1冊で纏めるのは難しい。しかしブロンテ姉妹は凄い。

◆バロン吉元
 徒然草(マンガ日本の古典7・中央公論社):全段を描いている。内容を知る上で大変読みやすい。 

◆伴俊男+手塚プロ
 手塚治虫物語(朝日文庫):量、質共に大変な作品を残した手塚の足跡がよくわかる。畏敬の念を抱く。 

◆久松文雄
 スーパージェッター(扶桑社文庫):昔白黒アニメでよく見た。懐かしい。未来から来たタイムパトロールの話。

◆藤子不二雄
 ドラえもん:未完読。こんなに手伝っちゃのび太がダメになる一方という人もいるが私は好きだな。

◆藤子不二雄A
 シャドウ商会変奇郎(秋田文庫):いつものブラックユーモア。質屋で恐い面白い品がぞろぞろ出てくる。
 少年時代(中公文庫コミック版):映画にもなった自伝的作品。富山に疎開した東京っ子と現地の少年の交友。
 藤子不二雄Aブラックユーモア短編集(中公文庫コミック版):独特の太いブラックな世界。アイデアに吸い込まれる。
 まんが道(中公文庫コミック版):藤子不二雄の漫画家になるまでの自伝と言っていいだろう。骨太。

◆藤子・F・不二雄
 藤子・F・不二雄異色短編集

◆レイモンド・ブリッグズ
 エセルとアーネストふたりの物語(バベルプレス):著者が両親を偲んだ実話。素朴な庶民の愛おしさと英国の雰囲気。

◆古谷三敏
 浮世床(マンガ日本の古典30・中央公論社):式亭三馬原作。江戸の床屋での客のおしゃべり。物語性皆無だが面白い。
 ダメおやじ:未完読。自分のことのように感じるサラリーマンも多かったろう。

◆細川智栄子
 王家の紋章(秋田文庫):タイムスリップが安易で出来は今一つながら目の離せないエジプト古代ロマン。 

◆牧美也子
 好色五人女(マンガ日本の古典24・中央公論社):好色と言っても純愛が時代に潰される悲劇。八百屋お七が有名。
 サロメ(マンガ世界の文学9・世界文化社):オスカーワイルドの雰囲気が不足だろう。ユダヤ王女が預言者の首を所望。

◆松本零士
 宇宙海賊キャプテンハーロック(秋田文庫):松本の臭みは漂うが、なかなか面白い。未完なのが残念。
 宇宙戦艦ヤマト(秋田書店大長編SFコミックス・秋田文庫):テレビに比べるとあまりにダイジェスト過ぎる。
 帰らざる時の物語(秋田文庫):人類と生殖と地球についての短編集。へー、短編もまずまずこなしている。
 銀河鉄道999(少年画報社ヒットコミックス):優しいメーテル。「人は命に限りがあるからこそ懸命になる」。
 クイーンエメラルダス(講談社漫画文庫):女海賊の生い立ちと少年との交流。未完。
 ザ・コクピット(小学館文庫):戦記物の短編集。まずまず。松本臭さは健在。
 1000年女王(小学館文庫):松本臭さが少し鼻につく。構想はいいけど最小限のリアリティがやや不足だな。
 無の黒船(リイド文庫):<読了記入待ち>
 四次元世界:<読了記入待ち> 

◆美内すずえ
 ガラスの仮面(白泉社文庫):天才少女の演劇女優としての足跡。オーソドックスながら演劇の描き方が秀逸。

◆水木しげる
 悪魔くん(朝日ソノラマ):悪魔を呼び出す黒魔術の話。ファウストが出てきて話の規模は大きいが・・・
 河童の三平(朝日ソノラマ):自分とうりふたつの河童が起こす騒動。
 木槌の誘い(小学館文庫):江戸時代に超常現象の起きる家の話を借りてあの世の話を。
 ゲゲゲの鬼太郎(ちくま文庫):言わずと知れたおどろおどろしい妖怪物だ。濃密な絵もいい。
 今昔物語(マンガ日本の古典8、9・中央公論社):古典もこんなに俗っぽい話があるのだね。水木の画風がよく合う。
 東西奇ッ怪紳士録(小学館文庫):平賀源内等の奇人の話。
 墓場鬼太郎(朝日ソノラマ):元貸本、「ゲゲゲの鬼太郎」の原点。奥行きに欠けるが誕生秘話等面白い。
 妖怪博士の朝食(小学館文庫):縦横無尽な水木ワールド短編集といったところだ。 

◆水島新司
 ドカベン(秋田文庫):明訓高校の野球物。これがはまるんだよなあ。 
 ドカベン:プロ野球編(少年チャンピオンコミックス):面白いけど1シーズンを1年で書くから展開が早すぎる。

◆宮崎駿
 風の谷のナウシカ(徳間書店):映画よりも数倍先へ進むストーリーにのめり込んだ。環境問題SFの決定版か。
 天空の城ラピュタ:映画をそのままカラーコミックスにしたもの。やはり動画で見る方がいい。 

◆望月三起也
 ワイルド7(徳間コミック文庫):不良上がりの天才ライダーが警視正になり悪を抹殺する痛快ポリスアクション。
 新ワイルド7野獣伝説(ぶんか社):続編ができて嬉しい。今度は世界が舞台だ。

◆森園みるく
 嵐が丘(マンガ世界の文学8・世界文化社):原作の激烈さが出ていない。土地柄の荒涼とした雰囲気も出ていない。

◆矢口高雄
 釣りバカたち(双葉文庫名作シリーズ):釣りが単なる趣味以上に人間に欠かせなく感じられる。人間ドラマが濃い。
 新釣りバカたち(双葉文庫名作シリーズ):矢口高雄の自然観、人生観は読んでいて気持ちがいい。
 釣りキチ三平:未読

◆安彦良和
 三河物語(マンガ日本の古典23・中央公論社):大久保彦左衛門と一心太助を通じ描く徳川政権始まり記。意外に面白。

◆山岸涼子
 アラベスク(白泉社文庫):バレエと愛の物語。古典的作りだが、出来が出色。胸をつまらせながら読んだ。
 (潮文庫):江戸時代の飢饉と人食の悲劇を現代の若者を通して描く。
 甕のぞきの色(秋田文庫):短編集。ガンと魔法の水の話はなかなかよく出来ている。
 日出処の天子(白泉社文庫):緊張感と細い線。同性同士の秘めに秘めた厩戸の愛情にぞくぞく。心のポルノ。
 妖精王(白泉社文庫):「日出処の天子」に比べると今一歩の妖精ファンタジー。舞台は北海道。 

◆ヤマザキマリ とり・みき
プリニウス(新潮社):ローマの博識人プリニウスの物語。ベスビオス火山噴火が背景に。

◆やまだ紫
 御伽草子(マンガ日本の古典21・中央公論社):室町~江戸の話集。一寸法師、ものぐさ太郎、酒呑童子、鉢かづき等。

◆大和和紀
 はいからさんが通る(講談社漫画文庫):大正時代のロマンチックコメディー。笑って読んだけど1級ではないな。 

◆山本鈴美香
 エースをねらえ!(ホーム社漫画文庫):テニスで精神の高みに上る話。魔球もなく、素敵だ。

◆横山光輝
 伊賀の影丸(秋田文庫):余計な感情要素を排し、術のみで読者を引っ張る。横山ならではの出来映えだ。
 項羽と劉邦(潮漫画文庫):三国志に次ぐ出来で、中国古代の歴史を楽しく学んだ気がする。
 三国志(潮漫画文庫):魏、呉、蜀の壮大な戦闘史だ。諸克孔明がかっこよく、彼の死にはじんときた。
 史記(小学館文庫):三国志以前の時代の歴史を描く。三国志に比べるとダイジェストだが面白い。
 水滸伝(潮漫画文庫):一連の歴史物の初期の作品だが、やや短いものの、その後の長編の面白さの片鱗あり。
 チンギス・ハーン(秋田文庫):本人の死までだが、モンゴルのその後も含めてもう少し長編にして欲しい。
 バビル2世(秋田文庫):地球征服をたくらむヨミと宇宙人に選ばれた少年との戦い。TVで熱中した。
 平家物語(マンガ日本の古典10-12・中央公論社):原作のどこを描くか苦労したようだ。3冊で描き切るのは無理。 

◆吉田秋生
 櫻の園(白泉社文庫):<読了記入待ち>

◆わたなべまさこ
 椿姫(マンガ世界の文学6・世界文化社):原作に比べて大ざっぱだが、翻案物にしてはまずまずだ。